日経等で報道された、有効求人倍率が2年11カ月ぶり低水準だという話題。
これだけみると、かなりセンセーショナルなグラフだなぁと思うのですが、そもそも緩やかに有効求人倍率は落ち続けているので、まぁ今更感はあります。有効求人倍率減ってますが、そもそも生産年齢人口(15歳~64歳)自体が減っているわけですから、依然採用環境は厳しいとみるのが正しいかと思っています。
平成29年3月ぶりの低水準との事ですが、ほんの7年前なんて1倍未満でしたから。低水準というのもどうかなぁとか思うわけです。
どうかと思うのですけど、今、新型コロナウイルスの影響を世界的にもろに食わってるわけですよね。かつて、リーマンショックの時の有効求人倍率がどうだったかというと、
2008年9月(リーマンショックが起きた月)0.83倍
↓
2009年8月(有効求人倍率が底になった月)0.42倍
という事実。ここまでだいたい1年。
この通りの推移をたどるとすると、来年の2月とかには
有効求人倍率は1.0倍台になるのではなかろうか?
ってなります。かなり怖いですね。
ゆるゆると景気は後退してはいましたし、ゆるゆると有効求人倍率も減ってきたところで追い打ちのように新型コロナウイルスの影響。結構な影響が出そうです。
そこで、昨年2月から今年の2月まで、有効求人倍率の落ち幅がすごい都道府県はどこかというのを出してみました。すると、以下のようになりました。全国平均だと、
2019年2月:1.63倍
↓
2020年2月:1.45倍
マイナス幅が0.18倍というところですが、この平均の落ち幅よりも悪いのが16県ありまして、特に落ちているトップ5が、以下。
愛知岐阜三重静岡、東海4県揃って上位。あと、富山。
そもそもが有効求人倍率の高い県が軒並み大幅に下がってますね。
エリア特性もあるのでしょうが、所謂工場などモノづくり系の仕事の落ち幅がそのままきているんじゃないかと推測されます。他のエリアに関しては、落ち幅はいつも通りくらいなので、その影響下でこうなってるんではないかと思います。
ただ、怖いですねと言っておきながら、そこまで悪くはならないし、やっぱり採用は厳しいのは変わらないねってなるとも思ってます。それは、リーマンの時からもう12年経ってまして、環境が激変しているっていうのが1つと、そもそも
当時よりも、生産年齢人口が減っているし、さらに減り続けている。
というのもあります。なので、言うほど有効求人倍率はそんなに落ちないだろうし、やっぱり企業は、いい人材を確保する為の施策はどんどん打っていかなければならないと僕は思います。
ただ、次回の有効求人倍率(20年3月分)が出るのがおそらく4/30.次々回が5/29に出るとおもうので、その時どういう数字になっているかは、ちゃんと見たほうがいいかと思います。
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