先日、平成29年度中央最低賃金審議会目安に関する小委員会が開催され、早速いろいろ報道が出ておりますね。
ざっと簡単にまとめると、
・全国平均で最低賃金を25円(3.0%)引き上げるよ!
・次の改正は10月だよ!
・今の全国平均の最低賃金は823円だけど、目安どおりに引き上げられると、全国平均の最低賃金は848円になるよ。
っていう事。
ここから先は、各都道府県の審議会が地域別の最低賃金の実額を決めるというフェーズになりますが、まぁおそらくどこの都道府県もぐんと上がるんだろうなと予測しております。
前回、東京都では907円→932円に最低賃金が改定されましたね。25円アップ。で、さらに今回そのままいけば25円アップなので、最低賃金は957円になりますね。これがあと2年続けば、2019年で最低賃金は東京だと1,000円超えますね。たぶん。
で、正社員系の最低賃金的な話になると、週40時間×4週の160時間で一旦計算するとしますと、15万3120円が最低賃金となるわけです。
実務的な話だと、固定残業時間分も恐らく足されるでしょう。36協定の関係で上限45時間で設定されているので。45×957×1.25=53,831円が加算されるので、実質正社員系の最低賃金は20万6951円になりますね。20万円超えますね。月間総労働時間205時間での話です。深夜割増とか入れば、もっと上がりますね。
ということは、今から残業時間やらなんやら、労務のコントロールを図っていかないと、正社員も最賃割れも出てくる可能性が出てくるという事。
特に、深夜帯の営業をしている業界は、かなりそこを意識していかなければならないと思います。最悪、夜中の営業はあきらめる・・・とか、そういうのもコスト計算していかないといけないでしょう。
ちなみに、賃金の割増規定ですが、
時間外労働:割増率2割5分以上
休日労働:割増率3割5分以上
深夜労働(22時~翌5時):割増率2割5分以上
時間外+深夜労働:割増率5割以上
休日+深夜労働:割増率6割以上
月60時間を超える残業:割増率5割以上(※中小企業には適用猶予されているが、平成31年3月まで)
となってます。ちなみに、中小企業の定義は、
・小売:資本金額5,000万円以下もしくは従業員数50人以下
・サービス業:資本金額5,000万円以下もしくは従業員数100人以下
・卸売業:資本金額1億円以下もしくは従業員数100人以下
・その他:資本金額3億円以下もしくは従業員数300人以下
という規定。
人材採用や活用をする上で、ここらあたりの知識をしっかり得た上で、あれやこれや考えていかなければいけませんね。
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